開発の流れ
便利ツール・拡張機能を公開するまでの流れ|配る場所で審査の有無が変わる
このページの結論
工程は4つです。自分のサイトで配ったり、コードを公開して配ったりする形なら審査はなく、自分の判断で出せます。審査と登録が入るのは、ブラウザの拡張機能ストアに出す場合だけです。
この形が最初の1つに向く理由
この形は、作るものを自分で決められます。 Webサービスのように「誰かの役に立つか」を先に考える必要がなく、 自分が毎回やっている面倒な作業を、そのまま題材にできます。 使う人が自分1人でも成立するので、公開しても反応が返ってこないことが負担になりません。
工程が4つと少ないのは、預かるデータがないことが多いためです。 保存もログインも要らないなら、 Webサービスの流れで増える工程がそのまま抜けます。
公開までの全体の流れ
- 01 自分の困りごとを決める 毎回やっている作業
- 02 手元で動かす 自分の環境で使える状態
- 03 配る形を決める ここで審査の有無が決まる
- 04 公開する 配り方によって作業が変わる
ほかの形と違い、3つ目の工程で審査の有無が分かれます。ここが、この形でいちばん大きい判断点です。
2つ目の「手元で動かす」が終わった時点で、道具としては完成しています。 自分が使うだけならここで止めても構いません。 3つ目から先は、他人に渡すための工程です。
工程ごとに何を決めるか
自分の困りごとを決める
毎回手でやっている作業を1つ選びます。日に何度も繰り返しているものほど、作ったあとに使い続けられます。
迷いやすいところ: 他人が欲しがるかどうかを先に考えると決まりません。この形では、自分が使うかどうかで選んで構いません。
手元で動かす
自分の環境で、その作業が実際に済むところまで作ります。この時点で道具としては成立しています。
迷いやすいところ: 自分の環境でだけ通っている条件(置いてあるファイルの場所や、入れてあるソフト)があると、他人の環境では動きません。配ると決めた場合は、この点を先に洗い出します。
配る形を決める
自分のサイトに置く、コードを公開する、ブラウザの拡張機能ストアに出す、といった選択肢があります。ここで審査が入るかどうかが決まります。
迷いやすいところ: ストアに出す場合は、登録の手続きと、説明文や画像の条件があります。作り終えてから調べ始めると、そこで日数がかかります。
公開する
審査のない配り方なら、置いた時点で公開です。ストアに出す場合は、提出してから公開されるまでに確認の期間が入ります。
迷いやすいところ: 配ったあとに直したくなったとき、審査のない配り方なら置き換えるだけですが、ストアの場合は更新のたびに確認が入ることがあります。
最大の判断点: どこで配るか
この形の特徴は、配る場所によって条件が変わることです。 同じものを作っても、置く場所が違うだけで、審査の有無も、費用も、届く相手も変わります。
| 審査のない配り方 | ブラウザの拡張機能ストア | |
|---|---|---|
| 代表的な配り方 | 自分のサイトに置く。コードを公開して配る | 各ブラウザの拡張機能ストア |
| 審査 | なし。自分の判断で出せる | あり。内容の確認を通す |
| 費用 | かからないことが多い | 開発者としての登録に、少額かかる場合がある |
| 公開までの期間 | 置いた時点で公開 | 提出してから確認の期間が入る |
| 見つけてもらえるか | 自分で知らせる必要がある | ストアの中で検索してもらえる |
| 直したいとき | 置き換えれば、その場で反映される | 更新のたびに確認が入ることがある |
「審査のない配り方」の側は、出すまでが短い代わりに、存在を知ってもらう手段が自分しかありません。 「ブラウザの拡張機能ストア」の側は、探している人に見つけてもらえる代わりに、 登録と確認の期間が工程に入ります。
登録料は、ブラウザごとに扱いが違います。一度きりの登録料がかかるものもあれば、 かからないものもあります。出す前に、そのストアの開発者向けページで登録料と、 説明文や画像の条件を確認してください。 確認する先は、このページの出典に並べています。
動かす場所が要るかどうか
もう1つの判断点は、どこで動くかです。作るものによって、この工程が丸ごと不要になります。
- 要らない場合 ― ブラウザの拡張機能は、使う人のブラウザの中で動きます。 ターミナル で動かす道具も、使う人のパソコンの中で動きます。 どちらも、常に動き続ける場所を借りる必要がありません。
- 要る場合 ― チャットのBotのように、呼びかけに応えて動くものは、待ち受ける場所が要ります。 任せる形ならVercel、 自分で管理する形ならConoHa VPSのページを参照してください。
コードを公開して配る形にする場合は、置き場所が リポジトリ になります。 変更の履歴が残るので、配ったあとに直したときも、前の状態に戻せます。 流れはGitHubのページにあります。
収益化は、入口として考える
この形は、直接の収益化が難しい部類です。 小さな道具に値段を付けても、買う手続きの方が手間になりやすく、 使う人も多くはなりにくいためです。
現実的なのは、知ってもらう入口として使う形です。 道具の紹介ページを自分のサイトに置き、そこから他のページへ読み進んでもらう。 そうすると、道具そのものではなく、サイト側の収益化の話になります。 その手段は収益化にまとめています。 形ごとの収益化の違いは個人開発で何が作れるのかにも並べています。
公開したあと ― 使われているかを見る
配ったあとに知りたいのは、使われているかどうかです。 ストアに出した場合は、ストアの管理画面に導入された数が出ます。 自分のサイトで配る場合は、紹介ページに アクセス解析 を入れておくと、 見られた回数と、配布ファイルまで進んだ回数が分かります。 入れ方はPostHogのページにあります。
費用の面では、この形はほぼ無料です。 費用が出るとすれば、拡張機能の開発者登録と、待ち受ける場所を借りた場合です。
よくある質問
拡張機能は、ストアに出さないと使ってもらえませんか?
ストアを通さずに配る方法もありますが、使う人の側で読み込む手順が増えます。手順を説明せずに渡せるかどうかが、ストアに出すかどうかの分かれ目になります。
ストアの登録料はいくらですか?
ブラウザごとに扱いが違い、一度きりの登録料がかかるものと、かからないものがあります。出す前に、そのストアの開発者向けページで確認してください。
審査ではどんな点が見られますか?
拡張機能ができることが説明と合っているか、必要以上の権限を求めていないかといった点です。条件は各ストアの開発者向けページに書かれています。
動かしておく場所は用意しなくていいのですか?
ブラウザの拡張機能や、パソコンの中で動く道具は不要です。呼びかけに応えて動くBotのようなものは、待ち受ける場所が要ります。
小さな道具でも、収入につながりますか?
道具そのものを売る形は成立しにくい部類です。紹介ページを自分のサイトに置き、そこから他のページを読んでもらう入口として使う形が現実的です。
次に読むページ
- 開発の流れ 形ごとの工程の入口。ほかの形と見比べる場合はこちら
- Webページ・ブログの流れ 道具の紹介ページを置く場合の、公開までの工程
- Webサービスの流れ 保存とログインが必要になったときに増える工程
- 個人開発で何が作れるのか 形ごとの費用と審査の違いを、7つ並べて比べる
出典
- Chromeの拡張機能を出すときの登録と条件: Chrome for Developers「Register as a Chrome Web Store developer」
- 提出後に行われる確認について: Chrome for Developers「Review process」
- Firefoxのアドオンを出す手順: Firefox Extension Workshop「Submitting an add-on」
- Microsoft Edgeの拡張機能を出す手順: Microsoft Learn「拡張機能を Microsoft Edge アドオンに公開する」