事業として続ける
開業届と青色申告とは?いつ出すもので、何が変わるのか
このページの結論
開業届は、事業を始めたことを税務署に知らせる書類です。青色申告の申請と一緒に出すと、控除(税金の計算で所得から差し引ける金額。最大65万円、要件による)を受けられます。代わりに、帳簿を付ける手間が増えます。
お読みください: 制度の説明です。どちらを選ぶかの判断は税務署や税理士へ。
開業届とは
事業を始めたことを税務署に知らせる書類です。正式には個人事業の開業・廃業等届出書といいます。 出したからといって、それだけで税金が増えたり減ったりするものではありません。 様式は国税庁のサイトから入手でき、自分の住所地を管轄する税務署に提出します。
意味が出てくるのは、青色申告の申請と組み合わせたときです。 青色申告を使うには、この開業届とあわせて青色申告承認申請書を出しておく必要があります。
- 01 事業を始める 収入はまだなくてもよい
- 02 開業届 税務署に提出
- 03 青色申告承認申請書 同時に出すことが多い
- 04 帳簿を付ける 日々の記録
- 05 確定申告 翌年に申告
2つ目と3つ目は同時に出せます。分けて出すと、期限を逃す原因になります。
いつまでに出すのか
開業届は、事業を開始した日から1か月以内に出すこととされています。
青色申告承認申請書は、これとは別の期限です。原則は、青色申告を使いたい年の3月15日までです。 年の途中(その年の1月16日以後)に事業を始めた場合は、始めた日から2か月以内に出せば、 その年から使えるとされています。届出の期限は状況によって扱いが変わることがあるので、 正確な期限は所轄の税務署か国税庁のページで確認してください。
青色申告の申請は期限を過ぎると、その年は白色申告になります。 開業届と一緒に出しておくと、この取りこぼしを防げます。
青色申告と白色申告の違い
申告の方法には青色と白色があり、帳簿の付け方と受けられる控除が違います。
| 白色申告 | 青色申告 | |
|---|---|---|
| 事前の申請 | 不要 | 青色申告承認申請書が必要 |
| 帳簿の付け方 | 簡易な記帳 | 複式簿記など、要件に応じた記帳 |
| 特別控除 | なし | 最大65万円(要件による) |
| 赤字の扱い | 繰り越せない | 一定期間繰り越せる |
| 家族への給与 | 制限がある | 要件を満たせば経費にできる |
| 手間 | 少ない | 多い |
青色申告特別控除の額は、記帳の方法や申告の仕方によって65万円・55万円・10万円と変わります。 65万円の控除を受けるには、 複式簿記 (お金の動きを2つの面から記録する帳簿の付け方。会計ソフトで対応できます) での記帳に加えて、帳簿を電子データで保存するか、 e-Tax (国税庁のインターネット申告)で申告する、 といった要件があります。要件の詳細は国税庁の情報で確認してください。
会計ソフトには、freee会計、 マネーフォワード クラウド確定申告、 やよいの青色申告 オンラインなどがあります。 どれも銀行やカードの明細を取り込みながら記帳を進められる作りで、料金やサポートの手厚さが違います。
よくある質問
開業届を出さないと罰則がありますか?
提出することとされている書類です。ただし、出していないことより、申告が必要な所得を申告していないことの方が問題になります。
会社に副業が知られませんか?
開業届そのものが勤務先に通知されるわけではありません。ただし住民税の扱いなどで影響することがあるため、心配な場合は税務署や税理士にご相談ください。
青色申告は後からでも切り替えられますか?
切り替えられますが、申請の期限があります。使いたい年に間に合うよう、先に申請しておく必要があります。
屋号は決めないといけませんか?
開業届に屋号の欄はありますが、空欄でも提出できます。
出典
- 青色申告の要件と控除: 国税庁「青色申告制度」
- 青色申告特別控除: 国税庁「青色申告特別控除」
- 開業届の提出時期と提出先: 国税庁「A1-5 個人事業の開業届出・廃業届出等手続」
- 開業時に関わる届出の一覧: 国税庁「新たに事業を始めたときの届出など」
2026年8月時点の情報です。